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施工管理(現場監督)ってどんな仕事?仕事内容や基礎知識を解説!【前編】

こんにちは!白岩工業採用担当をしております、経営企画部の白岩大地と申します。
「施工管理」や「現場監督」という仕事は聞いたことがあるかと思いますが、いったいどのような仕事なのか、そしてどのような「やりがい」があるのか。
気になったとしてもなかなか知る機会はないと思います。

「他社の説明会を聞いたけど、結局よくわからなかった」という話もよくお聞きします。

この記事では、「施工管理とはいったいどんな仕事なのか」という疑問に対して、やりがいと共に分かりやすく説明をしていきたいと思います。
この記事を読んでいただければ社会貢献性が高く、そしていかに自分が成長できる仕事か分かっていただけると思います!

先にお伝えしておくと、施工管理の仕事は、文系も理系も全く関係ありません!白岩工業の新入社員も8割が文系になりますので、興味がある方はぜひ一読ください!
採用と教育で日本一を目指している白岩工業が執筆する施工管理ブログ、ぜひ最後までご一読ください!

施工管理の仕事とは?業界構造も用いて分かりやすく説明します!

まずは、施工管理の仕事について詳しく解説していきます。

施工管理は、現場監督と同じ職業であると考えてしまって大丈夫です。現場監督という言葉は、仕事内容をわかりやすくするための「造語」のようなものだと思ってください。
建設業の中では、正式名称である「施工管理」という言葉を用います。

施工管理という仕事を理解していただくために、建設業の業界構造についてお話をしていきます。

建設業の業界構造

まず、建設業というのは、皆さんのイメージ通り「何かを建設する業界」です。その中で、「建築」と「土木」の2つの分野に分かれると思ってください。

ちなみに白岩工業は、仕事の9割が土木の施工管理の会社となります。

建築

建築分野というのは分かりやすく例を出すと、学校やビル、家といった構造物だと思ってください。

土木

土木は、いわゆる「インフラ」と呼ばれる構造物であり、高速道路、鉄道、トンネル、ダム、発電所、橋梁、給水所など「不特定多数の人々への生活へ多大な影響を与えるもの」と考えてもらって結構です。

高速道路や鉄道、給水所や発電所も含めて、土木のインフラというものは無ければ不特定多数の生活に利便性だけでなく、大きな制限を強いることとなります。
それくらい巨大なスケールで仕事をしていくこととなります。

白岩工業の「仕事を知る」

施工管理の仕事を知る前に、業界構造を知ろう!

それでは、実際に土木現場で施工管理がどのような仕事をするのか、見てみましょう。
理解度を深めるために、土木の業界構造を少し見てみましょう。

この図の赤点枠の中の「サブコン」と書いてあるのが、白岩工業の立ち位置です。
土木建設業界では、どのように仕事が回っているのか、それぞれの役割を説明しつつ、流れを紹介していきます。

今回、新しく「駅」を創る工事が計画されていたとします。駅というのは「鉄道工事」にあたります。
まず、「発注者」は、皆様ご存じのJRさんや、東京メトロさんになります!鉄道工事だけでなく、ほかの土木工事も同様に、基本的に規模の大きな組織からの発注がメインになります。

発注者から、工事をする人への依頼、いわゆる「発注」がされたら、「ゼネコン」と呼ばれる組織が受注します。
ゼネコンは「General Contractor」の略称で、総合建設業とも呼ばれていますね。
ゼネコンは工事を受注したため、設計から工事の進捗管理、計画まで含めて総合的に「管理」をしていきます。だから総合建設業と呼ばれるわけですね。

これで工事が始まるかというと、実はそうではありません。図を見てみると、ゼネコンから「サブコン」と呼ばれる会社に、さらに発注を続けております。
(冒頭でお伝えした通り、このサブコンが白岩工業にあたります。)

なぜ、さらにゼネコンからサブコンへ発注をするのでしょうか?

まずサブコンについて解説する前に、図の一番下部に掲載されている発注先を見てください。「協力会社」という風に書いてありますね。
この協力会社というのは、いわゆる「職人さん」の会社にあたります。

土木工事においては、鉄筋屋さんや大工さん、鳶さんなどあらゆる種類の職人さんがいます。工種(トンネル工事や鉄道工事などの、いわゆる工事の種類のこと)によって、必要な職人さんの職種や人数が変わります。
職人さんがいる協力会社が、「実際に現場でものづくりをしていく」ことになります。ゼネコンさんが、金づちを使うことや、足場を組み立てることはないということですね。

では、話を戻しましょう。なぜ、私たちのような「サブコン」が必要になるのでしょうか?そもそもサブコンとは、subcontractorの略です。建設工事においては、専門的な分野において、部分的に請け負う「下請け」に当たる企業です。

これだけではよくわからないと思いますので、まずゼネコンさんの仕事の範囲を見てみましょう。
ゼネコンさんは、発注者から受注をした段階で、計画(設計や工期管理、予算管理)から実行(品質管理、都度設計変更、工期/予算管理、最も大切な安全管理)というような、現場の全体管理を基本としております。

全体管理をする上で非常に忙しく、少人数ではとても手が回らないことが想像できますね!
設計も含めた上記管理では、書類業務も非常に多く、基本的に現場のことまでしっかり見ている余裕もありません。
また、基本的に「現場」で実際に管理をする上では、長年、「現場」で仕事をしてきた会社に任せることがノウハウも含めて一番安心です。

つまり、ゼネコンさんは設計や書類含めた全体的な管理を担い、現場の管理は、得意なサブコンに任せるといった形ですね。
ゼネコン=全体管理サブコン=現場で管理、ということになります。

サブコンにも種類がある!

図では、サブコンにもいろいろな種類があることがわかります。実は、サブコンにもいろいろな種類があるのです。土木工事は、基本的にほぼ全て、コンクリートの基礎でできあがっているといっても過言ではありません

とはいえ、コンクリートを打てば完成するというわけでもありません。
コンクリートでできた基礎に、設備(電気や空調などなど)や塗装(色付け等デザインですね)をすることで、初めて、私たちが普段使っている鉄道や高速道路などができあがるのです。

白岩工業は施工管理(現場監督)のサブコン!いわゆる現場の中心!

では、白岩工業はどの位置にあたるのかというと、施工管理(現場監督)のサブコンなのです。いわゆる現場全般を、私たちが管理するということになります。

ゼネコンさんが困っている「現場管理」は、白岩工業が代行をするような形になりますね。
代行とはいっても、先ほど述べた通り、長年ずっと「現場」に立ち続けてきたサブコン、いわゆる施工管理である白岩工業は、ゼネコンさんにないノウハウの提供をすることになるので、責任重大です

ゼネコン:設計や工事の全体管理(品質や工期、予算や安全)や書類業務。
サブコン:現場管理や実働(設備設置や塗装など会社による)。

協力会社はサブコンからさらに発注を受ける職人の会社であり、白岩工業のような現場を管理する施工管理の会社から発注を受けることが非常に多い

発注経路:鉄道工事の例
発注者(JRさんや区営、都営、県営)⇒ゼネコン(元請)⇒サブコン(1次協力会社、専門工事業者)⇒2次協力会社(大工や鉄筋などの職人さんの会社)、という形で発注が続き、工事を各々の役割で担当していくことになります。

ここまででかなり難しい構造をお話しておりました。
難しくてよくわからなかった、これってどういうことなの?など、少しでも気になることがあれば、ぜひコメントください!どのようなご質問でもお受けいたしますよ!
説明会も年間を通して受付しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

施工管理の仕事の流れ

それでは次に施工管理の仕事の概要を、流れと共に少し具体化して説明していきましょう。

サブコンの施工管理は現場のプレイングマネージャー!

まず白岩工業のようなサブコンの施工管理の仕事というのは、ゼネコンさんの現場における、「形にするものづくりの代行」であると考えてください。それを現場監督という観点から指示をしながらも、自分でも創りあげていく・・・いわゆる、「プレイングマネージャー」ですね。

ただ、ものづくりといっても、土木の世界では鉄道やダムなどの大型の構造物なので、簡単ではありません。ゼネコンさんにおける施工管理が、品質管理や工程管理などを細かくしているのもこのためです。
細かく管理をするくらい難しく、後戻りのできない大切な要素であると考えていてください。

したがって、施工管理という仕事は以下のように、5つの観点で「厳密」にそれぞれの管理をしております。これは建設業全体で当てはまる要素でもあります。

QCDSE
Q(Quality 品質管理)
C(Cost コスト管理)
D(Delivery 工程管理)
S(Safety 安全管理)
E(Environment 環境管理)

このような考え方で、それぞれの要素を管理しております。
1つずつ、どのような内容なのか解説していきます。

Q(Quality 品質管理)

建設物は当たり前ですが、何十年も使い、もちろん時間の経過とともに強度も落ちてきてしまいます。 ただ、強度が落ちてきてしまうと崩壊などの事故の原因にもなってくるために、品質や安全性を確保し、利用者の方々の安全を守る必要があります。

品質を上げればコンクリートなどの建設物も丈夫になりますし、事前に安全に配慮をすることで危険を回避できます。 つまり、施工管理におけるQuality(品質)は、建設物の品質・安全のために、設計書に基づいた工事や、強度や耐震などの基準を満たすことを管理します。

C(Cost コスト管理)

Costは原価管理ということになります。業界などは関係なく、原価管理は利益を出すために重要です。これは当たり前のことですが、簡単にできるものではありません。

利益率は、売上から人件費や道具などの費用を引いた額になり、日本の企業の平均は4%と言われております。極端に言うと、100円の売り上げをしても人件費や原価など諸々引くと、4円の利益まで減るということです。
つまり、どんなに売り上げが良くても、利益率を重要視した方法でないと得が少なくなってしまうということになりますね。
この利益率を上げるために原価を下げるなど、世の中の企業は試行錯誤を繰り返すことになります。

私たち白岩工業では、一緒に工事をする「協力会社」の方々のためにも利益を生み出すことが求められます。
そこで重要になるのが、「原価管理」なのです。 簡単に言うと、5人が適正な工事個所を8人でやってしまえば、人件費が掛かってしまいますし、逆に少なくしてしまっても工事が終わりません。品質や安全にも問題を与えかねません。
ゆったりと工事をしていてもその分、時間がかかり、その分の原価が増えてしまいます。

原価に掛かるものは人員もそうですが、機械や用具、宿舎など、多くのものを考えながら計算をする必要があります。日々、原価の管理をしながら白岩工業はもちろん、工事全体の利益を意識する必要があるのです。

原価管理はどの業界・企業にいっても求められる考え方であります。もちろん、入社後の教育を経て覚えていくことなので、いきなり高レベルなことは求められません。
しかし、仕事に携わる中で、原価管理の考え方は忘れてはいけません。

D(Delivery 工程管理)

工程管理は、工事の納期である工程・工期の考え方です。現場は小さな工期の積み重ねで考えられます。例えば、鉄道を創るとしても、トンネルを創るとしても、鉄筋を組んで型枠というコンクリートを流す枠を組んでコンクリートを流して後処理を行う、など全ての作業に小さな工程が存在します。
それらの工程を、ひとつ一つの作業で守っていかなければ、全体の工期が遅れることも多々あります。

現場監督はその工程・工期を理解し、その納期通りに工事が進んでいるかの確認だけでなく、遅れている場合の対処等を考えることも仕事です。
信頼のある現場監督は、安全やコストに気を付けつつ、工程を前倒しにするなど多くの工夫ができます。
もちろん、無理やり工程を早めたり、変更を重ねると職人さんたちの作業に無理が生じたり、コストの増大などが発生する可能性もあるため、その塩梅が難しくなります。

完成が早ければ余裕もでき、安全対策に時間を掛けられるだけでなく、お客様にも喜んでいただけることも多いので、安全やコストに気を付ける工夫をしながら、工程管理をきちんとできる現場監督になっていきましょう。

S(Safety 安全管理)

安全は現場管理をしていくうえで、最も、重要な要素です。元請さんや私たちはもちろん、働いてくださる職人さんたちの安全あってこそ、社会に誇れる素晴らしい構築物は完成していきます。

さらに安全分野は、安全の観点さえ身につけてしまえば、若手でも比較的早い段階で管理しやすいという特徴もあります。(もちろん、完全な理解をするには、安全担当責任者などになる必要があります。)
1年目の新入社員も、まずは安全の考え方を身につけてもらうことがほとんどです。

安全には法律があります。労働安全衛生法に基づき、足場の幅や、手すりの高さ、不安全行動などについて考える必要があります。また、安全法以外の内容でも、未経験であれベテランであれ「危ない!」と思ったことは、不安全行動になるのです。
ただし、職人さんへ「危ない!」とだけ伝えても解決になりません。何が、どのように、なぜ危ないのか、そしてどのようにすればいいのかまでを考え、一緒に動いて修正をしていくようにしましょう。職人さんとやり取りを重ねながら一緒に働くと楽しいですよ!

また、日ごろからよくコミュニケーションを取るようにしておけば、いざという時にも一緒に修正もしやすいです。この「安全」に関しては一番重要になりますので、ぜひ覚えていきましょう。

E(Environment 環境管理)

環境はさまざまな要素が含まれています。職人さんの職場環境であったり、環境保護を考えて産廃の仕分けであったり、地域の方を考えた朝の近所の清掃であったりと、多くの要素のことを言います。
つまり、世間の方々を含めた全員が、気持ちよく仕事をしていこうという意味で捉えておくと分かりやすいです。
建設業においては「産業廃棄物」となることが多いため、処理方法を間違えてしまうと環境に悪影響を与えてしまいます

だからこそ私たちは世の中の環境を考え、現場においての「環境整備」を作業員の方と共にしっかり管理していくことが求められます
もちろん、ただ管理をするだけでなく、地域の方々に迷惑をかけないように「砂煙」が起きる業務内容の際は散水をする、大雨や強風の時などは現場が終わる前にブルーシートで養生をするなど、配慮を欠かしません。
汚れたら清掃をしますし、汚れていなくても定期的に清掃や見回りを心がけることが必要です。

現場での職場環境も同じです。常に事務所を清潔に整理整頓しておくことも大事ですし、職人さんの働き方も考えなければなりません。

例えば、コスト(C)や納期(D)を考えるあまり、職人さんが4人必要な個所を2、3名でやらせてしまうことや、急がせて作業をさせすぎてしまうことは、事故の原因に繋がるだけでなく、気持ちよく働くことができません。
日々、コミュニケーションを取り、お互いに意見が言いやすい環境にすることも当然、環境に含まれます。社会のことを考え、人のことを考え、環境のことも考える。非常に人として重要な要素です。そういったことも現場監督の管理の仕事なのです。

このように、現場監督という仕事は非常に多くの顔を持ち、視野が広く、愛情をもって人に接する仕事であるということを分かってもらえたら嬉しいです。

まとめ

今回は、施工管理の仕事について詳しく紹介しました。世の中にはあまり知られていない職業かもしれませんが、施工管理という仕事がなければ、私たちは家に住むことや、学校・職場に通うこと、電車や車で移動することなどができなくなってしまいます。施工管理の仕事は、人々の暮らしを支える、大切な役割を担っているのです。
この記事を読んで、全てを理解することは難しいかもしれませんが、皆さんが施工管理という仕事を知るきっかけになれば嬉しいです

後編では、施工管理の仕事ではどのようなことが求められるのか、また、白岩工業で施工管理として働く上で求められることや、仕事の魅力、やりがいなどを紹介していきます。
こちらもぜひご覧ください!

施工管理(現場監督)のやりがいや魅力とは?白岩工業での働き方についても紹介!【後編】

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